膝関節関連の疾患

変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)

変形性膝関節症は、膝の関節が長年の使いすぎや加齢によってすり減り、痛みや動きの制限が生じる病気です。膝関節は骨と骨がスムーズに動くために、軟骨というクッションのような組織に覆われています。しかし、年齢や過度な運動、肥満などの要因でこの軟骨が徐々にすり減り、骨同士が直接こすれ合うようになります。その結果、膝に痛みや腫れが出たり、膝を曲げ伸ばしするのが難しくなることがあります。初期の段階では、運動後に膝が痛くなる程度ですが、進行すると歩くのが困難になることもあります。

大腿骨内顆骨壊死症(だいたいこつないかこつえししょう)

大腿骨内顆骨壊死症は、膝関節に近い大腿骨の内側部分(内顆)が血流不足により壊死(えし)してしまう病気です。骨は通常、血液によって栄養が供給されているため健康に保たれていますが、何らかの原因で血流が途絶えると、その部分の骨が死んでしまい、痛みや関節の機能に問題が生じます。 この病気では、膝の内側に痛みを感じることが多く、最初は運動や歩行時に痛みが出ますが、進行すると安静時にも痛みが続くようになります。膝の動きが悪くなり、日常生活で膝の曲げ伸ばしや歩行が困難になることもあります。
大腿骨内顆骨壊死症の原因ははっきりしていないこともありますが、ステロイド薬の使用やアルコールの多飲、外傷、または血流障害が関係していると考えられています。

リウマチ性膝関節炎(リウマチせいひざかんせつえん」)

リウマチ性膝関節炎は、膝の関節が体の免疫システムの異常によって炎症を起こし、痛みや腫れ、関節の変形が生じる病気です。本来、免疫は体を守るために働くのですが、リウマチの場合、誤って自分自身の関節を攻撃してしまいます。
このため、膝の関節を覆っている滑膜(かつまく)という部分が炎症を起こし、腫れて痛みを感じるようになります。リウマチ性膝関節炎の特徴的な症状は、朝起きたときに関節がこわばることです。また、進行すると膝の動きが制限され、関節の形が変わってくることもあります。

膝半月板損傷(ひざはんげつばんそんしょう)

膝半月板損傷は、膝の関節の中にある半月板が傷つくケガです。半月板は膝のクッションの役割をしており、体重を支えたり、膝をスムーズに動かしたりするために重要な部分です。スポーツ中の急な動きや、加齢による変化が原因で損傷することがあります。
この病気は、特に膝を曲げ伸ばししたり、歩いたりすると痛みが強くなります。また、損傷後は膝の腫れや膝の引っかかり感、膝を動かした時に音などが生じます。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつ だっきゅう)

膝蓋骨脱臼は、膝のお皿(膝蓋骨)が本来あるべき位置から外れてしまう状態を言います。膝蓋骨は、膝の前にあり、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつなぐ重要な役割を果たしています。膝蓋骨脱臼が起こると、膝の動きが不安定になり、痛みや腫れを引き起こします。これは、スポーツ中に急激に膝をひねったり、外から強い力が加わることで膝蓋骨がずれることがあります。また、生まれつきの膝蓋骨が外れやすい形状をしていることも原因となります。

膝靱帯損傷(ひざじんたいそんしょう)

膝靱帯損傷は、膝の関節を安定させるための靱帯(じんたい)が傷つくケガです。膝には4つの重要な靱帯があり、これらがダメージを受けると膝が不安定になり、痛みや腫れが生じます。さらに、靱帯損傷が重度であると歩く・立つ・走るなどの動きが難しくなります。特にスポーツや事故などで急激に膝をひねったり、外から強い力が加わると靱帯が損傷することがあります。

4つの重要な靱帯は以下の通りです

前十字靱帯(ACL)

膝が前後にずれるのを防ぐ。ACLの損傷はスポーツでよく起こり、膝がガクガクする感じがする。

後十字靱帯(PCL)

膝が後ろにずれるのを防ぐ。PCLの損傷は交通事故などでよく見られる。

内側側副靱帯(MCL)

膝の内側の安定を保つ。MCLはサッカーなどで横から強い力を受けたときに損傷しやすい。

外側側副靱帯(LCL)

膝の外側の安定を保つ。LCLの損傷は比較的少ないが、激しい接触プレーで起こることがある。

膝関節の病気に対する治療法

  • 保存療法(体重減量、体操、杖の使用など)
  • 痛み止めや湿布など投薬治療
    (*リウマチ性股関節炎であればリウマチ薬の投薬)
  • ヒアルロン酸注射
  • 理学療法(リハビリテーション)
  • 装具療法(インソール、サポーター)
  • 再生医療
  • 関節鏡手術(靱帯損傷であれば靱帯再建術)
  • 人工関節手術

*注1:病気の重症度や身体状態によって治療法が異なります
*注2:上記にある治療法は当院で実施できる内容です

 

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