スポーツ理学療法

スポーツ理学療法の方針と内容

患者様を中心に考えた、質の高い、信頼できるスポーツ理学療法を提供します。

当院では、ケガの予防・治療からパフォーマンス向上までをサポートする スポーツ理学療法 を提供しています。アスリートだけでなく、趣味でスポーツを楽しむ方や運動を始めたい方にも対応し、一人ひとりの身体の状態や目標に合わせたリハビリテーション・コンディショニングを行います。
「思いきりプレーしたい」「早く競技復帰したい」「ケガを繰り返さない体を作りたい」——そんな想いに寄り添い、科学的根拠に基づいたアプローチで、あなたのベストパフォーマンスを引き出すよう努めてまいります。

スポーツ障害に対してのリハビリを実施します

  • 怪我からの回復プログラムにそって痛みの軽減をサポートします。
  • トレーニングにて身体機能の改善を努めパフォーマンス向上を手助けします。
  • 競技復帰をサポートしコンディショニングと予防に努めます。

ご使用の流れ

受診から初回問診の申し込み

  1. 当院整形外科を受診
  2. 医師よりリハビリテーションの処方
  3. 受診当日にリハビリ予約と説明
  4. 予約日よりスポーツ復帰に向けたリハビリテーションを開始

資格保有者のリハビリテーション担当者

専門理学療法士(スポーツ理学療法)
認定理学療法士(スポーツ理学療法)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー(JASA-AT)
キネシオテーピング認定トレーナー  など多数在籍

ご利用施設

スポーツ理学療法が行われる施設の紹介

リハビリテーション室2

スポーツ理学療法の内容

運動療法

可動域(ROM)エクササイズ

ストレッチ、関節モビライゼーション

関節の柔軟性を取り戻し、正常な動きを回復させるための運動を実施します。

筋力強化トレーニング

怪我の回復後、筋力バランスを整え、競技復帰に向けた強化を行います。
セラバンドなどを使用した筋力強化トレーニング

固有受容感覚トレーニング(バランストレーニング)

神経‐筋協調を改善し、再発防止やパフォーマンス向上を目指します。
片足立ちトレーニングバランスパッドを使用したトレーニング

競技特異的トレーニング

スポーツごとに求められる動きを意識した運動を行い、実践的な復帰を目指します。
カッティング動作やジャンプのトレーニング(バスケ・サッカー) 
スイング動作の強化(野球・ゴルフ)

動作解析とフォーム修正

怪我の原因となるフォームの問題を解析し、より効率的で安全な動きの獲得を目指します。
これらの運動療法を組み合わせながら、患者の状態や競技レベルに合わせたリハビリを行います。

物理療法

立体動態波療法(3D干渉波療法)など、最新の物理療法機器も多数導入
電気刺激や超音波刺激などを用い、ストレッチやトレーニングでは治療困難な部位をカバーします。

治療機器紹介

PHYSIO ACTIVE(携帯式電気治療)
効果 鎮痛、筋萎縮予防、筋トレ
ポイント 携帯可能で、動作をしながらの電気刺激が可能
ESTIMUS(超音波治療、電気治療)
効果 深部組織での温熱効果、組織柔軟性の向上、損傷組織の治癒促進、骨折部の骨癒合促進
ポイント 電気治療との併用が可能で、筋肉と神経両方にアプローチ可能
ES-8000(干渉電流、立体動態波)
効果 鎮痛、筋萎縮予防、筋トレ
ポイント より深層部への治療が可能

スポーツ障害の1例(腰椎分離症)

腰椎分離症に対する理学療法の一例

                                       
1. 急性期(痛みが強い時期) 物理療法:痛みや炎症の軽減(アイシング・電気刺激療法)
運動療法:安静を基本とし、痛みが引いてから軽い運動を開始
  • 骨盤後傾エクササイズ(ドローイン):
    腹横筋を活性化し、腰椎の負担を軽減
  • 大腿四頭筋のストレッチ:
    腰椎の過伸展を防ぐ
2. 亜急性期(痛みが軽減し始めた時期)腰椎分離症の再発予防 コアマッスル(体幹)の強化/姿勢・動作指導
スポーツ時のフォーム改善(例:野球のスイング時の体幹の使い方を修正)
3. 慢性期・スポーツ復帰期 筋力強化エクササイズ、競技特異的トレーニング、再発予防
ジャンプ動作や回旋動作の修正、スポーツフォームの継続的な指導

サッカー

サッカーは全身の持久力と瞬発力を要求されるスポーツであり、走る・蹴る・方向転換・ジャンプといった多様な動作が求められます。特に、スプリントや急停止、方向転換を頻繁に行うため、下肢に大きな負担がかかります。また、競り合いやボールコントロールの際にバランス能力も重要となります。加えて、キック動作により股関節や膝、足首にストレスが蓄積しやすく、接触プレーによる膝や足関節の損傷リスクが高く、負担のかかる部位として膝・足関節・大腿部が挙げられます。

サッカーでみられる主なスポーツ障害

膝関節
前十字靭帯損傷(ジャンプ、着地直後の急な方向転換・接触による)
内側側副靭帯損傷(タックル時の膝外反ストレス)
足関節
足関節捻挫(ジャンプや着地の際の捻り)
大腿・股関節
ハムストリングス肉離れ(スプリント動作)
グロインペイン症候群(鼠径部痛)(キック動作の繰り返し)

野球

野球は投球・打撃・走塁といった動作が特徴であり、瞬発的な筋力やコーディネーション能力が求められます。特に、投球動作では肩・肘に高い負荷がかかり、投手は反復動作により障害を生じやすいです。また、打撃では体幹の回旋力が必要で、スイング時に腰や腹斜筋にストレスが加わります。走塁では短距離ダッシュやスライディングによる下肢への負担が大きく負担のかかる部位は、特に肩・肘・腰・下肢が挙げられます。

野球選手でみられる主なスポーツ障害

肘関節
野球肘(内側側副靭帯損傷)(投球時のストレス)
肩関節
野球肩(腱板損傷・インピンジメント)(投球の繰り返し)
腰椎分離症(スイングや投球時の体幹ストレス)
有鈎骨骨折(バッティング時の衝撃)

バスケットボール

バスケットボールは、ジャンプ・急な方向転換・接触プレーが多いスポーツのため、特定の部位に負担がかかりやすく、さまざまなスポーツ障害が発生するリスクがあります。繰り返しのジャンプや急な方向転換による膝・足首の負担、シュートやディフェンス時の不良姿勢や着地や切り返し時に腰や膝に負担がかかる部位として挙げられます。

バスケットボール選手でみられる主なスポーツ障害

足関節
足関節捻挫 (ジャンプや着地の際の捻り)
膝関節
ジャンパー膝(ジャンプ動作の繰り返し)
前十字靭帯損傷(ジャンプ、着地直後の急な方向転換・接触による)
半月板損傷(ジャンプ、着地直後の急な方向転換・接触による)

バレーボール

バレーボールは、ジャンプ・スパイク・ブロック・レシーブといった動作が多く、膝・足首・肩・指などに負担がかかるスポーツです。特に、繰り返しの動作や着地の衝撃により、慢性的な障害やケガが発生しやすくなります。

バレーボール選手でみられる主なスポーツ障害

肩関節
インピンジメント症候群・腱板炎(繰り返しのスパイク・サーブ動作による肩のオーバーユース)
膝関節
ジャンパー膝(繰り返しのジャンプ動作による膝蓋腱の炎症)
足関節
足関節捻挫(ジャンプの着地やレシーブ時の踏み込み)
腰椎分離症・筋筋膜性腰痛(ジャンプや着地時の衝撃、スパイク時の体のひねり動作)

水泳

水泳は全身を使うスポーツであり、関節や筋肉への負担が陸上競技と比べて少ないとされています。しかし、繰り返しの動作やフォームの乱れによって、特定の部位に負担が集中し、スポーツ障害を引き起こすことがあります。

水泳選手でみられる主なスポーツ障害

肩関節
肩関節インピンジメント症候群(ストローク動作の繰り返しによる肩関節周囲の炎症)
回旋腱板炎・上腕二頭筋腱炎(ストローク動作の繰り返し動作による肩や肘の負担)
腰椎分離症・筋筋膜性腰痛(キック動作、反り腰姿勢による腰部への過剰な負担)
腰椎椎間板ヘルニア(腰の過度な反りやねじれ動作)
膝関節
鵞足炎・膝蓋靭帯炎(キック動作)

各スポーツに多い疾患とリハビリテーションの内容

投球障害肩

野球やソフトボールなどの投球動作を繰り返すことで発生する肩の痛みや違和感を指します。原因は肩関節や肩甲骨の動きの悪さ、筋力不足、フォームの問題など多岐にわたります。早期に適切なケアを行うことで、症状の悪化を防ぎ、スムーズな競技復帰が可能になります。競技特性に合わせたフォーム指導を実施し早期からの競技復帰を目指します。

野球肘

投球動作による肘の内側や外側への負担が原因で発生する障害です。特に成長期の選手に多く見られ、放置すると骨や靭帯に重度な障害をもたらします。リハビリテーションでは適切なストレッチやトレーニングで予防・改善を目指します。

テニス肘

ラケットスポーツや手をよく使う動作を繰り返すことで肘の外側に痛みが生じる障害です。スポーツ選手だけでなく、パソコン作業や家事などでも発症することがあります。リハビリテーションでは適切なストレッチや筋力トレーニングを行うことで症状の改善を目指します。

胸郭出口症候群

胸郭出口症候群は、胸郭出口で神経や動脈が圧迫され、肩や腕、手にしびれや痛みが生じる病気です。原因は、不良姿勢、睡眠不足、ストレス、過剰使用、なで肩、重い物を持つ習慣などです。リハビリテーションでは、頸部や肩のストレッチング、筋力トレーニングを行い、姿勢改善を図ります。

頸椎捻挫

ラグビーやアメフトなどで頸部へ強い衝撃が加わると、筋肉や靭帯が損傷します。症状は、頸部から肩にかけての強い痛みや運動制限です。発症初期は頸部の安静を目的に頸椎カラーで固定が必要な場合があります。リハビリテーションは、痛みに合わせて頸部のストレッチングを行い、運動範囲を広げ、筋力トレーニングで正常な運動機能の再獲得を目指します。理学療法士が個別対応し、競技特性に合わせた運動指導も行います。

筋・筋膜性腰痛

筋・筋膜性腰痛症は、スポーツで腰回りの筋肉が過度に負担を受けて起こる損傷です。症状は腰痛や張り感で、体幹を捻ったり曲げたりを反復するスポーツで発生します。柔軟性や筋力の低下が原因で、全身のストレッチングや筋力バランスを整えることが重要です。特に股関節の柔軟性が改善に役立ちます。

腰椎分離症

腰椎分離症は、成長期の学生に多く、腰椎の後方にストレスが加わることで起こる疲労骨折です。腰を反ったり捻ったりするスポーツで多発し、運動時に腰痛が現れます。初期はコルセットやリハビリテーションで骨癒合が期待できますが、進行すると治癒が難しくなるため早期受診が重要です。リハビリテーションでは、腰部の負担軽減のため、関連部位のストレッチングや筋力トレーニングを行います。

膝前十字靭帯損傷(ACL損傷)

スポーツ中の急激な方向転換やジャンプの着地時に発生しやすい膝の障害です。特にサッカー、バスケットボール、スキーなどの競技でよく見られ、ACL損傷後は、競技復帰までに時間を要することが多く適切なリハビリと筋力トレーニングを実施し競技復帰を目指します。

鵞足炎

膝の内側に痛みを引き起こす炎症で、ランニングやジャンプを繰り返すことで発症しやすい障害です。特にランナーやサッカー選手に多く見られ、適切なストレッチや筋力バランスの改善が予防・治療に重要となるため、指導を行いながらリハビリテーションを進めます。

オーバーユース症候群

オーバーユース症候群(Overuse Syndrome) は、特定の動作を繰り返し行うことによって、筋肉・腱・靭帯・関節・骨などに過度な負担がかかり、炎症や損傷が起こるスポーツ障害です。リハビリテーションは、炎症管理、負担を軽減する動作指導、ストレッチング・筋力トレーニングを実施し「使いすぎ」による慢性的な障害の改善を行います。

お問い合わせ・エントリー

ネットでお問い合わせ